アタック・ザ・マミー
無駄な公共事業で無謀なテーマパークを作っている方々に
是非是非見てもらいたい作品！！！
脚本、監督、アル・パッセリと聞いて
「ピン」
と来た人もいるでしょう（笑）
全力で頑張れ頑張る程Ｚ級映画になってしまう
世界一の空回り監督の方です。
２００１年の映画ですが、
５０年前の特撮と言われても納得します。
エジプトが舞台ですが、
砂漠、遊牧民、ハーレム、デブの成金・・・と、小学生の空想レベルのエジプトですので
しっかり
「ここはエジプトだ」
と心の刻んでおかないと忘れてしまいます（笑）
しかも、出演者の衣装はぺらぺらの仮装グッズだし。
宮殿の大きさは狭い倉庫くらいだし。
砂漠のシーンは砂場の背景だし。
研究ラボは３ｍ四方の小部屋で、助手も研究員もいない。
設備はフラスコ数個にアルコールランプと鉛筆立てのみ・・・
しかし、
世界有数の大富豪の屋敷に世界最高の研究施設。
という設定は繰り返し力説しています。
なんと広い宮殿だ！（狭い倉庫の片隅で）
なんと素晴らしい研究ラボだ”！（四方３ｍの小部屋のアルコールランプを見ながら）
この砂漠を生きて渡れる人間はいまい！（４ｍの砂場を眺めながら）
これらの台詞が１０回以上使われます。
場面が変わる度にクドいくらい叫びます。
正直ウザイです。
族長の気まぐれで拷問。
ハーレムの女達の殴り合いの喧嘩。
これらは、繰り返しいろんなシーンの間に流されますが。
まったく意味がありません（笑）
むちゃくちゃにグロイシーンが突然に挿入されます。
それは、アル・パッセリ監督の前作 「深海からの物体Ｘ」のメインシーンです（笑）
これもまったく意味がありません（笑）
ストーリーは、
女神官が、地震を起こし古代ファラオの墓への道を開きます。
ついでにエジプト国民を地震や砂嵐で苦しめます。
エジプトの族長は
（注：国王ではありませんがエジプトの最権力者）
その墓に２億ドルの予算をつぎ込み・・・
テーマパークを作ろうとします。
本物のミイラが見れる最高のテーマパーク
ミイラから得た遺伝子情報を元にクローンを再生し・・・
それを古代儀式と宗教力でアンデット化し・・・
電子チップを頭に埋め込んで制御する！！！
どこをどう突っ込んでいいかわかりませんが・・・
武士の情けだ、せめて真新しい包帯を巻いてやれ。
せめてマミーらしい古びた包帯を巻いてやれよ！！！
そしてこのテーマパークは超ショボイです。
ミイラ男は自己紹介テープくらいしか喋らないし・・・
そもそも鎖につながれて動かない。
（注：このミイラ男は壁抜けができますが鎖には縛られてしまいます）
クローンの時点で既に人間。
副葬品は数点で他に見るものないし
売店のビールは生温く、食事はポップコーン。
しかし・・・
こんなに凄いテーマパークは他にはない！！！
数日で投資した２億ドルは元が取れる、
入場料が２００ドルでも世界中の子供達が集まる！！！
などと、
自信だけはたっぷり！！！
おそらく、日本の公共事業の現場も同じ風景だったのだろうなあ（笑）
主人公とヒロインはカメラマンで、ミイラ男の撮影の為にアメリカからエジプトに来ています。
地下深くのテーマパークでミイラ撮影中・・・
フラッシュの光に怒ったミイラが暴走。
主人公とヒロインはテーマパークに閉じ込められます。
ミイラは追ってきます。
しかし、ミイラはヒロインの「おっぱい」に注意を奪われている隙に・・・
偶然そこに落ちていた濃硫酸
を頭から被せられて退治させられます。
偶然そこに落ちていた濃硫酸は超高性能です。
プラスチックの瓶に入っていて
それを主人公がビニールのバケツに移し変えて
主人公やヒロインが触れても水と同じ扱いだけど
ミイラにぶっかける瞬間になんでも溶かす液体に早変わり！！！（笑Ｉ）
ミイラ男は骨だけになっても襲ってきますが・・・
男なら拳で勝負だ！
最初から拳で戦え！
しかしそんな大事件が起きた翌日もミイラ撮影。
今度は族長やハーレムの女、警護兵も撮影に同行。
古代王の死体、ミイラ男は昨日滅んだ筈では？？？
そこらへんは誰も触れません（笑）
きっと予備のミイラがいたんですよ（笑）
主人公とヒロインは、テーマパークの開催を止めように提案するのですが却下。
仕方ないので・・・
テーマパークを乗っ取り、ミイラを暴走させることに！
こうなったらテロ攻撃以外に平和はありえない！！！
もう大惨事！
族長達数十人はミイラによって惨殺され・・・
手抜き工事のせいか、テーマパークはいきなりの落盤。
主人公達は列車で逃げるのでした！
あんたらが一番の悪党やぁ！
と、いうか。
テーマパークで大赤字になる責任逃れか！
